家庭用蓄電池の人気メーカーはどれ?/令和時代に選ぶ際の条件
家庭用蓄電池を選ぶ際に意外と労力が必要だったりします。
最近では、訪問販売が営業に来たり、電話での勧誘が多いのではないのでしょうか。
本当に、そのメーカーで大丈夫なの?一番いい蓄電池なの?と疑問点はあるでしょう。
ここで、お知らせするのは蓄電池の選び方です。
■メーカー選びに大事なポイントは3つ
【1.現パワーコンディショナを交換したほうがいいのか】
蓄電池を検討されている方は、太陽光発電を設置してから10年前後の方が大半です。
蓄電池を設置する場合、蓄電池用のパワーコンディショナが必要になります。
そして今は太陽光発電と蓄電池を1台で対応できるハイブリットパワーコンディショナがあります。
このパワーコンディショナを使用した蓄電池システムを一般的にハイブリット型蓄電池と言います。
太陽光発電のパワーコンディショナは交換せず、別途蓄電池用のパワーコンディショナを設置するタイプを単機能型蓄電池と言います。
各蓄電池メーカーによってラインアップが大きく変わりますので、まずはこのパワーコンディショナを蓄電池購入と合わせて交換してハイブリット型蓄電池にするか、交換せず単機能型蓄電池にするのか、これが1つめのポイントになります。
【2.設置場所は屋内or屋外】
蓄電池の設置場所をどこにするのか非常に重要になります。
1つは蓄電池を設置するスペースがあるかどうかです。
大きいものでは本体重量で250kg以上にもなり、エコキュートの貯湯タンクに近いぐらいの大きさもあります。
このクラスは屋外設置になりますが、屋外にそのスペースがない場合は屋内設置ができる蓄電池を選ぶ必要があります。
またスペースがあっても次に大事なのは、気温との問題です。
各メーカーの蓄電池が耐えられる高温はほぼ40℃と横ばいなのですが、低温が-20℃~0℃までと幅広く、気温が低いエリアでは屋内・屋外兼用の蓄電池であれば低温対策で屋内に設置しなければいけません。
屋外設置専用蓄電池では冬場の低温を耐えられなければいけませんので、屋内設置が可能な蓄電池を選択しなければいけません。
【3.停電になったらどんな使い方をしたいか】
2018年の北海道大停電、2019年の千葉県長期停電、2020年の台風15号の被害もあり停電の辛さがあることから蓄電池の需要は高まっています。
実際に停電になった時にどのような電気の使い方をしたいのかで選ぶべき蓄電池は全く変わってきます。
蓄電池選びで停電になった時に考えるべき点は2つです。
3-1.特定負荷型
下図のように事前にご指定頂いた特定エリアの電気を使用する事が出来ます。商品よって異なりますが、15~20Aまでの回路を選択頂けます。
15~20Aと言いますと、ご家庭に設置してあるブレーカーの中でも1~2回路分にあたり、冷蔵庫のコンセントやリビングのTVコンセントなど必要最低限の回路のみ停電時に使用できます。
【特定負荷のメリット】
・商品の価格が同容量で比較すると20万円前後安い
・停電時に使いすぎる心配がない
・コンパクトな商品が多い
・商品数が多いので比較して選ぶ事が出来る
◆ご家庭別おすすめタイプ◆
【特定負荷タイプが向いているご家庭】
・導入費用を抑えたい
・停電時は最低限の電気が使用出来れば良い
・一世帯家族
・ペットなどがいない
・小さいお子さんがいない
・ガス併用のご家庭
3-2.全負荷型
電気のご契約内容にもよりますが、60Aもしくは10kVA相当まで、すべての部屋で電気の使用が出来るタイプになります。下記のようにほとんどのご家庭が多くても60Aや10kVAという契約ですので、家中の照明やコンセントがほぼいつも通り使用が出来るイメージになります。
【全負荷のメリット】
・200V対応商品が多い為、停電時にもエアコン・電子レンジ・IH・エコキュートを使用出来る
・停電時も、ほぼいつもと変わらない生活が出来る
・商品数が少ない為、絞りやすい
◆ご家庭別おすすめタイプ◆
【全負荷タイプが向いているご家庭】
・せっかくなので充実した商品が欲しい
・人気商品が気になる
・二世帯家族
・全館空調を利用されている
・オール電化のご家庭
・ペットがいる
・小さいお子さんがいる
■蓄電池選びの6つのポイント
家庭用蓄電池は、さまざまなメーカーがあります。検討する際には、ポイントを抑える必要があります。売電量や消費電力量、ライフスタイルに合わせて選びましょう。
■令和時代の蓄電池人気機種の特徴と比較
特徴① ハイブリッドパワコン
一体型のパワーコンディショナで太陽光発電と蓄電池を1台で対応ができるのでランニングコストや見た目もスッキリ。
特徴② コンパクト設計
家庭用蓄電池のデメリットである設置場所の確保がしやすい。
特徴③ クラウド対応
クラウドHEMSと組み合わせることで、使用環境の変化に応じて効率的なエネルギーマネジメントも可能。またシャープならではの、「見守りサービス」と「長期保証」で、設置後も安心。インターネットを通じてエラーが発生していないかシャープがしっかり見守ります。
特徴① 世界最小軽量のコンパクトサイズ
6.5kWhタイプはコンパクトなので、家の中においてもスッキリ。また屋外で基礎を使った自立設置に加え壁掛け式も可能なので、設置場所の選択も広がります。
特徴② 重塩害地域でも対応
重塩害対応タイプもあるので、海岸線から500以内でも設置可能です。(海水しぶきが直接かかる場所は設置不可)
特徴③ 短時間で充放電
電気を短時間で充電したり、一気に放電もできます。これから本格化する分散電源システムへの対応も可能です。
(伊藤忠商事)
特徴①AI(人工知能)機能付き
蓄電池の充電・放電を最適にコントロールします。例えば、翌日の気象予報から太陽光発電の発電量を予測し、日々の電気使用状況の傾向から翌日に必要な電力量を導きます。
特徴② 家全体をバックアップ
停電時に家全体の回路を丸ごとバックアップします。また200V機器(IHクッキングヒーターやエコキュート)も使用可能。
特徴③ 自給自足向け
9.8kWhという大容量で高出力3kVAのため、太陽光発電と併用で電力会社に頼らない自給自足も目指せます。
特徴① 大容量
住宅用では業界最大クラスの蓄電容量12kWh。
特徴② 高い充放電能力
自立運転出力5.9kW、太陽光充電5.9kWhと充放電能力が高いので、家庭の太陽光発電で作った電力を100%家庭で有効活用することが可能です。
特徴③ 停電時も活躍
大容量のため、停電時にも備えた電気を必要なときにしっかり活用することが可能です。
特徴① 創蓄連携システム
商品ラインアップが豊富で、「創蓄連携システム」が魅力。パナソニック製のエネファームを連携することで更に効果を生み出します。
特徴② 効率的な運転
3つのモード「経済優先モード」、「環境優先モード」、「蓄電優先モード」があり、ライフスタイルに合わせた運転が可能です。
特徴③ 節電意識の向上
創蓄連系システムを利用すればHEMSモニターで電気・ガス・水・太陽光発電・エネファームの状況が閲覧でき、節電意識を上げることが可能です。
特徴① ハイスペック蓄電池
蓄電容量が12kWh搭載でハイスペック。容量が大きいのが特徴で長時間様々な家電製品を使うことができます。
特徴② ダブル発電
お客様の目的に応じたモード設定が可能で、押し上げ効果ありか、押し上げ効果なしのいずれかが選択が可能。
特徴③ 環境に強い
寒冷地での設置範囲が設置環境の周囲温度下限が-20℃でも設置可能。
■家庭用蓄電池とは?
家庭用蓄電池は電気をためることができるシステムです。いわゆる電気の器になります。
2019年以降買い取り制度が切れる方が続々とでてきます。そうなれば太陽光発電で余った電気を今後どうする方が一番いいのでしょうか。
例えば皆さん、水道から水がジャージャー流れていたらもったいないですよね?
そうなっていたら、蛇口を閉めるかバケツにためたりすると思います。電気も一緒です。
太陽光で発電した電気は、基本止めることをしませんので、もったいないと思えば電気をためるしかないのです。
家庭用蓄電池は電気をためてムダをなくし、生活を豊かにしてくれるものなのです。
■FIT終了に備えて
固定価格買取制度は10年間です。
2009年以前に太陽光発電を設置された方は2019年10末で固定価格買取制度の終了を迎えました。
例えば、令和3年度(2021年度)に太陽光発電システムを設置された場合は、中国電力管内であれば19円/kWhが令和13年度(2031年度)でFIT終了になります。
FIT終了を迎えると今現在では10円未満でしか電気を買い取ってくれません。そんな金額で売るのであれば使った方がお得です。10年後の予測をしても3~6円程度とも予測されておりますので、圧倒的に自給自足向けになるでしょう。
【今後も電気料金は上昇】
現在、電気代が売電価格を上回っています。(グリッド・パリティといいます)
グリッド・パリティ以降は売電よりも自家消費の方がお得ですし、余剰電力買取期間が終了しても蓄電池が必要不可欠です。
■容量は大きい方がいいのか?
よく質問されるのが、「容量は大きい方がいいですか」と言われます。
結論的に決してそういうことがございません。ご家庭によって売電量や電気使用量は違います。
例えば売電量が一日4kWhしか平均余ってないのに8kWhの蓄電容量を設置しても空白の部分が出てくるのでもったいないです。また電気代が2000円しか使ってないのに、大容量の蓄電池を設置しても使い切れないことが多いでしょう。
つまりライフスタイルに合った容量を選ぶことをお勧めします。
営業マンによってお勧めする商品は異なると思いますので、正しい情報や知識を教えてくれる会社や担当選びが必要です。
■蓄電池+αで知っとこ!
蓄電池に関する法規があるのはご存じですか?
【電気用品安全法】
リチウムイオン蓄電池(単電池1個当たりの体積エネルギー密度が400W/リットル以上のものに限り、自動車用、原動機付自転車用、医療用機器器具および産業用機器器具用のものを除く)は、電気用品安全法の「特定電気用品以外の電気用品」の対象製品なのです。
表示が付されているものでなければ、販売し、または販売の目的で陳列してはいけません。
【電池設備の技術基準】
住宅用蓄電システムは、JIS C 4412-1 (低圧蓄電システムの安全要求事項-第一部:一般要求事項)に適合する。
リチウムイオン電池に対する技術基準は、JIS C 8715-1 (産業用リチウム二次電池の単電池及び電池システム-第1部:性能要求事項)および JIS C 8715-2 (産業用リチウム二次電池の単電池及び電池システム-第2部:安全性要求事項)に適合する。なおこの基準とは別に、国補助金対象の住宅用蓄電池システムは震災対策基準など特別な基準もあります。